以上の検討の結果、私が提案する英語学習の仕方は次のとおりです。
語彙を増やす
- 市販されている単語リスト本を利用して単語を覚える。
- これに加え、日常生活で用いる単語を、別途、イラスト付きの単語学習本を利用して覚える。
-
単語リスト本は次の点を考慮して選ぶ。
- 各単語に例文が付されているか。
- 各単語に発音記号が付されているか。
- 各単語に音声が付されているか。
- 各単語の例文に音声が付されているか。
- 使いやすそうか。
- 単語リスト本1冊当たり2ヶ月のペースで学習を進める。
<コメント>
- 多くの単語リスト本は、1万語の単語を低レベル、中レベル、高レベルに分け、各レベルにおいて使用頻度の高い単語を1千語ぐらいピックアップしていますので、とりあえず、これらの単語をコアとして覚えるのがよいでしょう。この場合、使用頻度の低い7千語の単語が漏れることになりますが、これらの単語の取り扱いについては後で考えましょう
- 単語リスト本が取り上げている単語はビジネスや社会活動が中心なので、日常生活の単語を補充した方がよいと思います。難しい大人の単語が分かるのに、幼稚な子供の単語が分からないのでは、実際に英会話をしたときに、ビジネス以前の平易な日常会話ができず、ガッカリ体験をしてしまいそうです。日常生活の単語についてはイラスト付きの学習本があります。これを利用すれば退屈せずに効率よく覚えられそうです。
文法を知る
- 高校生向けの英文法の本を1冊つぶす。
- なるべく早い時期につぶし終える。
<コメント>
- 学生時代の英語の授業で基本的な英文法は完成していると考えよいでしょう。現段階では、それを復習すればよいと思います。
英語音声を聞き分ける
正しく発音する
- アルファベットの発声練習をする。
- 発音記号の1つ1つについて音声を確認する。
- 単語を覚える毎に、その単語の正しい発音の発声練習をする。
- 必要に応じ、Hummingbirdの講習を受ける。
<コメント>
- 発音については、日本人英語の発音でよしとする考え方と、ネイティブにできる限り近づくべきであるとする考え方があります。例えば大組織の一職員として英語を話すような状況では、相手方の大組織に対する信頼が個人の信頼の背後にありますので、日本人英語でも相手方の信頼を獲得することができるでしょう。このような状況においては、日本人英語の発音でよしとする考え方でOKでしょう。これに対し、個人または小組織の代表者として英語を話すような状況では、日本人英語ですと十分な信頼を獲得することは容易でないかもしれません。このような状況においては、ネイティブにできる限り近づくべきであるとする考え方が妥当であると考えます。
読む(リーディング)
- 易しい英文に出会ったらそれを速読し、難しい英文に出会ったらそれを精読する、を繰り返す。
- 読むべき英文は特定しない。英語のニュースサイト、興味のあるテーマのペーパーバック、雑誌、ペンギンブックスなんでもよい。
-
次の点を留意する。
- 毎日読む。
- 1つの読み物を読み始めたら最後まで読み、その作業を中途半端に終わらせない。
- 速読・精読の際にはできる限り音読する。
<コメント>
- 毎日、躊躇せずに、手当たり次第に読むほかないと思います。つまり多読主義です。読みたくないものを読め、となるとたとえ日本語でも読むことを躊躇してしまうので、読みたいものを選んで読むのがよいでしょう。この点から、読み物を限定しない方がよいと思います。
聞く(リスニング)
- NHKの講座等のリスニング教材を利用する。
- リスニング教材を再利用してディクテーション、シャドウイング、センテンスリピート、センテンストランスレーションを行う。
- 英語ニュースの音声を聞いて、聞き取れるかどうかチェックする。完璧に聞き取れなくても、主語と述語から表されるおおざっぱな意味だけでも把握できるように努力する。
<コメント>
- 初期段階では、正しく聞けたかどうかを確認するためにスクリプトが必要です。したがいまして、学習用に作られたリスニング教材を利用する必要があると思います。
書く(ライティング)
<コメント>
- 例えば特許の仕事で内外を担当すれば、毎日、レター、明細書等、様々なタイプの英文を書くことになります。内外の仕事を自分で見つけてきてやるか、大きな特許事務所の内外部門で仕事をするかすれば、英語を書く修行をすることができます。
話す(スピーキング)
- 日常英会話、ビジネス英会話の本(CD付き)を利用して会話フレーズを暗記する(→英会話学校で話す)。
- 基本文型を羅列してある本を利用して基本文型を暗記する(→英会話学校で話す)。
- 自己紹介文を作成して暗記する(→英会話学校で話す)。
- 日々の関心事を英語にして口で再現できるようにする(→英会話学校で話す)。
<コメント>
- 実際に英語を話す場が必要だと思います。私は、英会話学校で個人レッスンを受けており、レッスンは基本的に教材に沿って行われますが、実際のところ、何を話すかは自分の自由です。教師が替われば自己紹介をしますし、毎レッスンのはじめには、日々の関心事を英語で講師に話します。ただ、レッスンは週1回なので、頻度が足りないと感じています。
TOEIC
以上